薬師寺の三重塔

薬師寺の三重塔

東塔(国宝)−寺内に残る唯一の奈良時代の建築。高さは33.6メートル。屋根が6か所にあり、一見すると六重の塔に見えるが、下から1番目、3番目、5番目の屋根は裳階(もこし)と呼ばれるもので、実際は三重塔である。複雑な屋根の構成にリズム感が感じられることから、「凍れる音楽」と形容される(なお「凍れる音楽」を美術史家アーネスト・フェノロサの言葉とする資料が多いが、誤りである)。飛鳥の本薬師寺から移築したという説と、平城京で新たに建てられたとする説があるが、天平2年(730年)、現在地に新築されたとする説が有力である。

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